【7話】「ふたりの距離」(がぶたろう)
部屋に入るなり葵は 曲を選びだした。
最近のノリの良い音楽を歌っているが、全く聞いた事のない曲で上手く乗れない。
葵「輝君も歌ってよ〜」
初めてのカラオケでだいぶ緊張している状況で歌えるわけがない。
曲を選択するパッドを手渡され歌う曲を選んでいると、
葵「普段どんな歌とか聞くの?」と、言いながら僕の隣にちょこんと座った。
煇「んー…えーっと、米米CLUBとか…かな」
恥ずかしさで少し葵との距離を置いた。
結局ほとんど葵が歌ってお店を後にした。
外に出ると外はすっかり暗くなっていた。
葵「近くのバス停でバスに乗って帰るからここら辺でお開きだね」
何故か…少しだけ切ない気持ちを覚えた。
次回「空回り」